独立行政法人 国立病院機構 村山医療センター

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トピック

せき損研修会を開催しました


管理課長

 6月11日(土)にNPO法人日本せきずい基金の主催による研修会を当院の会議室を使用して開催しました。
日本せきずい基金は、脊髄損傷患者のQOL向上と脊髄再生治療研究の促進を目的として、1996年に準備会が発足、1999年に東京都から特定非営利活動法人の認可を受け活動している組織です。日本せきずい基金主催の研修会は、日本の脊髄損傷治療の拠点となっている北海道中央労災病院(北海道)、独立行政法人労働者健康安全機構総合せき損センター(福岡県)、和歌山県立医科大学附属病院(和歌山県)で開催されてきました。今回、村山医療センターでも是非開催して欲しいとの日本せきずい基金からの要望により実現したものです。
 研修会は、講演とパネルディスカッションの2部構成で行われ、60名を超える参加者となりました。
 朝妻院長の開会挨拶の後、第1部の講演では、まず藤吉整形外科医長から「iPS細胞を用いた脊髄再生と画像評価法の開発」として、MRIを使用した画像評価など最先端医療ついて講演がありました。次に山根整形外科医長から「HGF(Hepatocyte Growth Factor)を使った臨床治験について」として、急性期の脊髄損傷に対して有効な投薬治療について報告されました。脊髄損傷病棟の宮川看護師長からは「変わらない大切なことと、看護の進化」として、脊髄損傷患者の看護についての講演がありました。菊池副理学療法士長からは「リハビリテーション科理学療法部門の最新事情」として、当院の脊髄損傷患者のリハビリの現状について講演がおこなわれました。古田作業療法士からは「当院の脊髄損傷の作業療法のADLアプローチの紹介」として、補助具等を使用した訓練について講演があり、最後に日本せきずい基金の伊藤理事により「せきずい基金の活動と海外の動向」として、日本せきずい基金の活動内容や海外の患者団体との関わり、海外の脊髄損傷治療についてお話がありました。
 第2部のパネルディスカッションでは、日本せきずい基金の大濱理事長と谷戸統括診療部長が座長となり、パネリストとして当院から藤吉整形外科医長、山根整形外科医長、宮川看護師長、菊池副理学療法士長、古田作業療法士、日本せきずい基金から安藤副理事長が参加しました。それぞれの立場から抱えている問題点、今後の課題や展望についてディスカッションが行われました。各パネリストから、脊髄損傷に関わる様々な展望や課題、将来の理想的な脊髄損傷治療病院としての村山医療センターのありかたなど熱の入った話し合いが行われ、あっという間に1時間が過ぎてしまいました。
 最後に日本せきずい基金の大濱理事長から、脊髄損傷の政策医療としての充実、村山医療センターに期待することについて挨拶があり、谷戸統括診療部長の閉会挨拶で2時間半の研修会は終了しました。
 脊髄損傷の医療は、まだまだ課題も多く、今回の研修会を通じて村山医療センターが抱えている問題も職員で共有することができました。今後も脊髄損傷の医療の向上を図るべく、職員一丸となって努力していく所存です。

せき損研修会   せき損研修会
      (研修会場風景)              (藤吉整形外科医長による講演)

せき損研修会  せき損研修会
    (伊藤理事による講演)                (朝妻院長)

せき損研修会  せき損研修会
   (谷戸統括診療部長と大濱理事長)        (パネルディスカッション風景)

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