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歯科

宮本 寛士
宮本 寛士

歯科

 当センターの歯科は、車椅子の患者さんの歯科治療、ならびに、一般の患者さんの歯周病の治療を中心に診療を行っています。診療日は、月曜日から金曜日までの毎日で、受付時間は特に定めておらず、診療時間内(8時半から5時まで)であれば結構です。ただし、一般の方の虫歯の急患につきましては、現在の患者さんの数、ならびに設備と人員の関係上お受けすることは非常に困難な状況です。


治療内容

 当科で重点的に行っている治療は歯周病に対する処置です。高齢化が進んだ現在でも、残念ながら歯の寿命がそれに追いついているとはとても言えないのが現状です。これは、我々、歯科医の責任でもあり、また現在の保険制度の欠陥ともいえると思います。

 歯科医師会では8020運動を提唱しています。ご存知のように、80歳まで20本の歯を残しましょう。という目標を掲げた運動です。この目標を達成するためには、我々歯科医のみならず、患者さん自身が歯周炎に絶対ならない、あるいは、絶対に直してやる、という、強い意志が必要です。なぜなら、当科での歯周炎の治療は、患者さんとの共同作業であるとの位置づけで行っています。患者さんのやる気が何よりも必要であり、歯科医もそれに答える形で治療を行っていくことが、治療の結果に大きな影響を与えると、多くの患者さんを診てきた私の経験から言える結論です。

 治療に当たっては、どういう原因で歯周炎は起こるのか、また、当の患者さんの現在の状況に至った原因はなにか。これらを説明した上で、改めなければならない点は改善していただき、個人個人にあった診療計画を立てた上で、治療を行っています。患者さんの状態にもよりますが、かなりの日数が必要であると思ってください。歯周炎は、数回の処置で顕著な改善が見られるような病気ではありません。あわてず気長に直す病気です。また、痛みが出てからでは遅すぎます。基本的に痛みが無いことが歯周炎の特徴です。さらに、薬も腫れを取り除き、痛みを和らげることが目的であり、根本的に症状を改善させるものではありません。

 では、実際にどのような治療を行うのか、歯周炎の成立過程の説明と一緒に簡単にご説明します。

歯科


 上の図は軽度の歯周炎ですが、歯肉に軽いはれが見られます。その原因は不十分な歯磨きにより、歯の表面に残った歯垢(しこう)です。歯垢は単なる食べかすではなく、ばい菌の塊だと思っていただいて結構です。この歯垢中のばい菌により、歯ぐきがはれるのです。歯ぐきがはれると、歯周ポケットが深くなります。歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの間にある溝のことですが、正常な深さはおよそ2から3ミリメートルまでです。歯ぐきのはれがひどくなり、このポケットが4ミリメートル以上の深さになりますと、歯周病菌にとって非常に都合のいい条件がそろってきます。さらに、歯ぐきから血が出ますと、歯周病菌の増殖する条件がすべてそろってしまい、歯周炎がどんどん進んで、歯のまわりの骨までとけてしまい、歯がぐらぐらになってしまうのです。

 処置は早ければ早いほどよいのです。治療の基本は、歯周炎の進行を止めることであり、あまり骨が残っていない場合で、かえってほかの歯までひどくしかねないような歯の場合、やもなく、抜く場合もあるのです。

 さて、治療ですが、その基本は歯磨きです。歯の周りの歯垢を徹底的に除去することにより、歯ぐきのはれは、直ってきますし、出血も少なくなってきます。これこそ歯周病菌の住みやすい条件をなくす最良の手段です。さらに、歯科において、ポケットの中の深いところに潜んでいる歯周病菌を徹底的に洗い流せば、いままで、歯周病菌にやられてばかりの歯ぐきにも、直ろうとする力が出てきます。そうなれば、歯ぐきのはれは引き、ポケットは浅くなり、歯の周りの骨もしっかりしてきます。

 しかし、これだけで治療が足りない場合も、多くあります。その場合は、個々のケースにより治療方法は異なります。それに関しては、患者さんとよく相談の上で決めさせていただきます。

 少しでも、歯ぐきに自信のないかたは、一度ご相談ください。電話でも予約の受付をしています。番号は病院の電話番号と同じです。


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